凝ったギミックは嫌いじゃないが状況による
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| なにこれ無理。 | |
| 普通に戦って勝てないから最短距離で進みたいのに……。 |
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| ……すごく……置物……。 | |
| 帝国ではこういうのが流行りなのか? | |
| 邪魔ね、ものすごく。おかげで遠回りする羽目になっちゃったわ。 | |
| 一回一回の戦闘が辛すぎる。正直もう戦闘なんてしたくないぞ。 | |
| 今回もクロムが言う「敵が強いんじゃなくて僕らが弱いんだ」ってやつか。 | |
| そうね……その上人数も少ないから危険すぎるわね。 | |
| でもさっきのでも実はマシな方なんだよな……。 たまにあっちが4体に対してこっちが3人って状態になるからな。 | |
| 人数が少ない分ダメージも集中しやすいみたいだし、全力で戦ってもちょっとまずい感じね。 | |
| クロムの方から増援とか……なんて考えちゃいけないよな。 | |
| 増援!キバガミさんあたりに聞いてみよう。助けてくれるイクサビトがいるかもしれない。 |
| 応援のために派遣されて来たわ。セリナよ。よろしく。 | |
| お、あぁ、こちらこそよろしくな。 | |
| 増援は得られたけど……まさか女の子だとは。 | |
| でも腕は確かよ。イクサビトの中でも優秀な子なんだって。 | |
| あれ?俺これハーレムじゃね? | |
| 何言ってるのよ。置いていくわよ。 | |
| って言いながら人数足りなくて結局置いていけないんだけどな。 |
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| 何ていうか、セリナがいると属性攻撃ができるようになるっていうのは大きいわよね。 | |
| そういえばそうだな。今まではユーリの属性攻撃とクロムのアイスブラッシュに頼りっぱなしだったことがよくわかるぜ。 | |
| ここのモンスターは弱点が氷のものが多いから。刀を持って正解ね。 | |
| 危なそうなモンスターを私が封じつつセリナが止めを刺す感じか。 | |
| それでも不安定なことに変わりはないけどな。ま、回復ならいくらでもできるが。 | |
| 流石にこれ以上の増援は望めないだろうし、このままいくしかないか。 | |
| しっかしこのあたりから緑の香りが……。 | |
| 香りって……あっ!?あそこに帝国の兵士が居るわ!警戒して! | |
| ……あの兵士、おそらくだけど世界樹の呪いの影響を受けているわ。 | |
| だから緑の香りがしたのか?どっちにしろ放っておけねえ! | |
| ちょ、ちょっと! |
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| …どういうことだ? | |
| この人が言うには、世界樹を使う計画を立てたのは皇帝のアルフォズルって人。 どうも皇帝の方は皇子と違って帝国だけが救われる道を選ばなかったみたいね。 | |
| 皇帝の方は何が別の方法を見つけていたのか? | |
| そう言いながらも巨人の心と心臓と冠を手に入れようとしていた。 それはきっと巨人を復活させずに世界樹の力を使うってことよね。 | |
| もしそれが可能なら全員助かるじゃねえか! |
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| 少なくともタルシスでローゲルさんが誰かと居るのを見たことはないわね……。 | |
| この話から10年も経っている。それでも皇帝の帰りを信じ続けるなんて。 | |
| ……でも今回ローゲルは帝国に帰ってきちまったんだろ。 皇帝が生きていてもおかしくないって考えを固めるにはこれ以上ないな。 | |
| 自分を崖の淵に追いやるのはいつだって希望の方、だなんて。よく言うわ。 | |
| でも変だな。皇帝が生きていると信じているなら、皇帝の帰りを待っていればいいだけなんじゃ……。 | |
| 待ってられないくらい帝国の問題も大きくなってるってことなのかしら? |
| ……何の音?警報音みたいな……。 | |
| そんな機械的なものがあった覚えはないぞ。 |
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| なにあれ思いっきり機械じゃねえか。帝国の産物か? | |
| 侵入者を排除するシステムか。 でも警報が鳴ったところで兵士なんてさっきのやつくらいしか見てないな。 | |
| ……ものすごい速さで何者かが接近しているわ。 | |
| ……何やら嫌な予感が。 |
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| !? | |
| おいあれさっきまでただの置物だったじゃねえか!! | |
| 警報音に反応するのかもしれない。なるべく奴らの視界に入らないようにするしかないわね。 | |
| で、でもここは逃げようがないわよ。あっちの方が断然速いし。 | |
| アリアドネの糸はあるぞ。これを使うか。 |
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| なるほど、セリナちゃんの言う通り、あのプロトハンターみたいな奴の視界に入らないように動くのが得策みたいだな。 | |
| 隠れる場所はそこそこにあるもんね。 | |
| なんだかドキドキするな……忍者になった気分だ。 | |
| 忍者? | |
| 私の故郷には忍者ってやつがいてな、雰囲気はクロムさん……というかナイトシーカーに近いかな。 | |
| 動きが速い……みたいな? | |
| そうそう。 |
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| 地下2階に到達だ。ここにきても帝国の兵士がいないなんてどういうことだ? | |
| ここまでで私たち以外の人間はさっきの人だけだったわ。 | |
| 呪いにあてられてたあいつだけか……本当にここに巫女と皇子がいるのか? | |
| この迷宮にいるって情報をくれたのは港長だったから間違いないと思うが……。 | |
| あれ、あそこに兵士がいるわ。……また呪いにかかった兵士だけど。 | |
| もしかして、呪いにかかった兵士がここに居るんじゃなくてここいいる兵士が呪いにかかってるのかもな。 | |
| それだと皇子も危険なんじゃ……とりあえずあいつの応急処置だ。 |
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| ああそうか。もう皇子だけの話じゃないんだ。 | |
| やたらと強硬な態度なのはそういうことだったんだな。 |
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| あいつのそんな顔想像でき……いや、イクサビトの里でもちょっと暗かったか。 | |
| あの変なオブジェの前で話したときか。そういえばセリナ、あれは……。 | |
| もう気づいているでしょ。……墓よ。 | |
| ……そこに人間のものもあったのか? | |
| そこまでは私も知らないわ。何せ10年も前の出来事でしょう。 | |
| ……そう、なのね。 |
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| 見覚えのあるコンビだな。 | |
| 攻撃パターンは、プロトボーグがターゲットサイトで狙い、プロトハンターが指定された相手に雷攻撃ってところね。 | |
| ちょっとダメージが集中して辛いがプロトハンターだけのときは獲物を探してウロウロするだけだから可愛く見えるぜ。 | |
| この2体がこんな攻撃をするなら、あのうるさい機械の方も似たような攻撃手段を取るかもしれないわね。 | |
| だからって挑むのは勘弁な。 | |
| それよりも……人の話声がするんだけど何かあったのか? | |
| あれかしら、なんだか今までに見た兵士とは違う格好の2人組がいるけど。 | |
| 巫女と皇子!?ついに追いついたのか! |
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| これが国を治める者としての責任、か。 | |
| それもだけど、もう一つ。 消えてしまった父から引き継いで計画を進めていたところに、その父が帰ってくるかもしれない。それも10年以上越しにね。 そうなるとあの皇子はどう思うのかしら? | |
| そんなの、皇子の計画を変えることすら私たちにできるわけがないじゃない……! | |
| やっとクロムが俺たちを置いて行った理由が分かった。それだけの覚悟をしろってことだったんだ。 | |
| それでも私は帝国を止めるけどね。私の守るべきは、イクサビトの未来だから。 | |
| そっか……。私は、タルシスの人間でもない私が、帝国の未来を簡単に挫いていいとは思えない……。 | |
| ……セリナはクロムを探してそっちに合流した方がいいかもしれないな。俺らはこれ以上…… |
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| 巫女……。 | |
| 皇子が間違ってるって言ってるのか……? | |
| だからってどうすればいいんだ?俺たちに何ができる? |
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| つまりローゲルともう一度戦うことになるってことか。 | |
| ……これについてローゲルさんはどう思っているんだろうな。 | |
| どういうこと? | |
| ローゲルさんもきっとこの計画の詳細を知ったのはここに帰ってきてからだろう。 つまりは最近なんだ。 ローゲルさんは皇帝の計画に賛成しただけ、本当はウロビトもイクサビトも助けるつもりだったんじゃないか? | |
| じゃあ、私たちと同じように悩んでいるかもしれない……? | |
| そうか!俺たちに皇子が止められなくても、ローゲルが居ればまた違うかもしれねえ! | |
| しかもこのまま進めば彼に会える。好都合じゃない。 | |
| この先に進んでローゲルさんと話をしてみよう。何か変わるかもしれない。 |
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| よし! | |
| あんな尖ったスキル振りをしておいたにも関わらず、スキルポイントの振り直しが無くても盤石とはな。驚きだ。 | |
| ここまで計算の上ですか? | |
| いや、正直予想外だ。一度休養をとってスキル構成を変えるつもりだった。 | |
| なんだかんだで噛み合っているみたいですね。 パティさんが攻撃を引き付けてクロムさんが封じて行動を阻害、キサラさんの毒も相変わらず強力ですしね。 | |
| そういってもらえると……嬉しいです。 | |
| でもさー、何しにこんな変なとこ来たの? | |
| ちょっとした依頼を受けたからだな。 |
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| あの金の鹿を捕まえろって話だ。 | |
| 物凄い眩しい金色だな。高値で売れそうだ。 | |
| あぁ、多分高く売れるだろう。だが今回は生け捕りが目標だからな。また今度だ。 | |
| 金策に困っているわけでもありませんし、依頼が優先ですね。 ……それにしてもあれは何でしょうか? |
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| 普通の扉じゃん。先に進もうよ……あれ? | |
| 錠と鎖で管理されているな。それもかなり厳重だ。 | |
| 管理しているのは帝国ですかね?なぜでしょう? | |
| 何か危険なものが待ち受けているのでしょうか……? 私たちの里の近くにもこれに似たような開かない扉がありましたが……。 | |
| そういえばあったな。あの奥には何があるんだ? | |
| えっと……私も実は知らないんです……ごめんなさい……。 | |
| あ、いや、別に謝らなくていい。もしかしたら参考になるかもしれないってレベルの話だったからな。 | |
| ここはこれ以上調べても何もなさそうだ。そろそろ木偶ノ文庫に行くか? | |
| そうしよう。少しのんびりしすぎた気もするしな。 | |
| まぁ今の僕たちは強いからきっとさくさく進めるよ! |
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2013.05.30.
v2_2021.04.19.